13人目:アンリ4世(1553~1610)ーフランスを強国へと導いた、開明的な国王

フランス国王(位:1589~1610)。子がいなかったアンリ3世の後継者に指名され、ブルボン王朝を創始する。

 

彼が即位する前、青年時代のフランスは、内戦状態にあった(ユグノー戦争:1562~』98)。旧教徒(カトリック)と新教徒(ユグノーと呼ばれる)が激しく対立し、しばしば殺し合いが起きた。青年時代の彼は、新教徒の指導者として名を成した。

 

その後、改宗をくり返して、何とか生き延びる。最終的には、即位後に、海外のカトリック国の介入を防ぐために、カトリックに改宗した。その代わり、新教徒の権利を回復し(1598年ナントの勅令)、ユグノー戦争を終わらせた。

 

彼はその後、内政では農村の振興・商工業の奨励、官僚制度の改革など開明的な政策を行い、フランス絶対王政の基盤を築いた。また、外交では、北アメリカ大陸カナダ(今のケベック地方)の植民を推し進めた。文化面では、中断していたルーヴル宮殿の建設を再開した。

 

彼は、1610年急進的な旧教徒に暗殺される。しかし、彼ほど、その死を国民に悼まれた国王はいないそうだ。

 

■フランス国王を1人挙げろと言われると、やや難しいが、やはりアンリ4世かなという気がします。フランスの分裂を防ぎ、現在のように、ヨーロッパを代表する強国にのし上がっていくきっかけを作ったわけですからね。

 

ちなみに、アンリ4世には、愛人が多数いたそうです。その点は、例外ではなかったそうです。